企画者相談会を開催しました

1/20(月)これまでのオンライン相談会に代えて、企画を希望する方や、どんなふうに関われるのかな?と興味のある方への相談会を実施しました。

オンラインでも2名、当日参加の方も併せて6名、計8人の方がご参加でした!

皆様が興味のあること、やってみたいことを聞いてチェックイン(自己紹介のような時間)をして、ご近所ラボ新橋でできることを説明。

一通りお話しした後で、「食を扱う企画」希望の方がおられたので、資料をもとに補足説明しました。

加えて、書籍や、食材についての販売、というところも質問が出たことで、途中で「公共性」について具体的にはどういうことだろう?などの深いお話もできました。

毎回、企画したい人が「やりたいこと」と、ご近所ラボ新橋という「行政の地域事業拠点」でできる条件を擦り合わせて実現に向けてサポートしています。そして、その中で、明文化できない「関わりしろ」や「余白」、曖昧さについてもシェアして、毎回「こうしていこう」と企画の内容や進行を決定しています。

この明文化できない「あわい」の部分が地域のご近所付き合いという文脈では大切で、すべて一様に「これはできない」「これはできる」と線引きするのが難しい点や、そのように厳密に線引きしていくと潰されてしまう交流の面白さや楽しさ、ワクワク感があること、
「やってみたい」という内容の豊かさや可能性を消していかないように、心に留めて相談を進めている、ということなども共有できました。

具体的には例えば、「お家で作ったお裾分け」についてや、ゲストスピーカーがいた際の著作物の販売のケース、知り合った人に「この美味しい食材を私も買いたいです」と申し出るケースなど...。

販売が主目的になるイベントは趣旨も異なり、行政拠点であるご近所ラボ新橋ではできません。また、食事企画もその場で作ったものを味わうという原則、自分で食べる分を自分で作る、といったワークショップ形式をとるという原則があります。
が、地域の中で出会った人同士の繋がり、として個人でやり取りがあることまでは干渉しない、しきれない、「おまかせ」の部分もあります。持ち寄りご飯会などもその点、「家で作ったものNG!」と厳密にしすぎると、「この前この企画で紹介されていた地域に行って買った味噌だよー!」「ここでとれた茗荷を漬けてきたよ」といったシェアも「ダメー!」と、厳しく断ることになってしまいます。
全てを一概に禁止したり、事前にルールをたくさん作ったりして様々な可能性を潰してしまうのではなく、原則のルールは共有した上で「お互いの合意が取れていたら良い」、「そこで個人のやりとりとすることは本人同士の責任」といったゆらぎの部分を残せるのが、「ビジネスではない場づくり」「地域の中での繋がりづくり」を目指すこのプロジェクトの目的にはそっているのかな、と考えたりしています。

とはいえ、そうした考え方や感覚も時代や環境で変化していくものですし、だからこそ都度都度手間を惜しまずに「よく対話する」「面倒でもマニュアル化やシステム化せずにたくさんおしゃべりして企画を作っていく」のが、場所貸しやイベントスペースではないこの地域交流拠点で大切なことかなと考えます。

そして、声に出して言いづらいこと、例えば「食べたい人だけ食べたらいいよ、遠慮したい人は遠慮してね」といったことを、企画側やサポートするスタッフこそが先んじてお伝えしていくことの大事さ、有意義さも改めて実感しました。ファシリテーターやコミュニケーターとして、そうしたことに意識的でありたいなとも思いました。

今後もたくさんの方と出会って、「こんなことってできるのかな?」という相談があると思います。

その度に、ただのルールや既存の考えで判断するのではなく、目の前の人のwantと、ご近所ラボ新橋でできるオトシドコロを探っていく広い視点を持ってサポートできる場であって欲しい、と思いました。

(事務局・せな)

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