報告:オープンラボ2017・その2「名和田先生をお迎えして」

日時:2017年5月26日(金)27日(土)
会場:ご近所ラボ新橋

オープンラボ2017
「公共空間としてのご近所ラボ新橋」
<1日目:5/26(金)の内容>
1、ご近所ラボ新橋の紹介
・スライド「ラボの歩み」(加藤)
・寸劇「ある日のラボ」(田渕、ラボスタッフの方々)
2、レクチャーと対話の時間
・レクチャー「誰もが集える公共空間〜地域集会施設の進化からその意味を探る〜」
名和田是彦先生(コミュニティ政策学会会長・法政大学教授)

・対話「それぞれの方が拾ったキーワードをきっかけにお話し」
→会場の皆さんで、なるべく知らない方と2〜3人一組で話をした。ご近所ラボ新橋スタッフ、来場者(区内・区外)、港区役所職員、コミュニティ政策学会の会員の皆さん、小田原市役所ほか自治体職員、大学生などが参加。

名和田是彦先生「誰もが集える公共空間〜地域集会施設の進化からその意味を探る〜」より
・1980年代までの地域集会施設
—公民館=壁で仕切って生涯学習グループに貸し出す貸し館的運営、交流拠点?ではなかった。
・1990年代以降の新傾向1 市民活動支援センターの登場
—予約なしでミーティングができる、相談機能がある
—活動団体にはレターケースやロッカーが提供される
—しかし、自覚的に市民活動をしている、或いはしようとしている人しか行かない場所
・1990年代以降の新傾向2 コミュニティセンターの変容
—入り口付近やロビー空間を充実、誰でも入れる雰囲気づくり、不特定多数の人が集えるような配慮がでてくる。
—調理室の作り方などに、学ぶ+社会貢献活動実践の場としても活用できるようにという意図が出てくる(例:料理教室→配色サービスの調理も可能なつくり)
・地域集会昨日の第3の波 コミュニティ・カフェ
—新潟市の「うちの実家」コミュニティ・カフェ的空間のはしり
—地域福祉計画定番のサロン活動
—港区の交流拠点(芝の家、ご近所ラボ新橋)
—横浜市瀬谷区長屋門公園、古民家を活用した拠点
—自治会が取り組む交流拠点ほか横浜市内の事例いろいろ
—民設民営:港南台タウンカフェ
・地域集会機能の第3の波は何を意味しているか?
—リチャード・セネット著『公共的人間の没落』による公共性の損失の考え
—公共空間と顔の見える関係の再建
—顔の見える関係(「共同」の関係)をつくるためには「まだ顔の見えていない人」と出会い、交流していくことが必要。
—「リビング」機能。そもそもヨーロッパにおけるリビング(居間)は公共空間だった。
〜以上名和田先生のレクチャーより〜

<レクチャーを聞いて各々が拾ったキーワードの一部>
・ 大切なことは人が集うということ。
「コミュニティカフェは第3の波だ!!」公民館やコミュニティセンターにつながるものだとは思っていなかった。
・ 無目的性、ルールとエチケット、お茶→ただ居ることを許す(目的人格の保障)
・ 人として尊重しあえる場(公共の場のあるべき姿、人格の尊重と学びの還元)
・ 公共空間=異質な他者とコミュニケーションをとることが可能な空間
・ こういう場が必要(異質な人とのかかわり合い)

既存(休眠)施設の活用
公共=いろいろな形態があって良い(例:IT技術との連携、民間事業者、学びの還元)
公共=すべての人(不特定多数)に開かれた地域社会
・ 公共的人間、公共空間の喪失。公 共 私
・ 人格の尊重と学びの還元
・ 仲間で集まらない!! ⇄ 居心地のよさ
・ 学んだことをすぐに活かせる場、(やりたいことが)できる場orやらされる場
・ 学びの還元(ぐーるぐーる、まなびの循環のイラストとともに)
・ もっと×交流ステーション(港南台タウンカフェ毎月1回の夜の集いの場)

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