第7記ご近所イノベータ養成講座レポート3日目 地域をつくるコミュニティのちから

日時:2019年8月3日
会場:芝コミュニティはうす

第7期ご近所イノベータ養成講座3日目、盛りだくさんの1日でした!
今回のプログラムテーマは「地域をつくるコミュニティのちから」。

講座受講生は若い世代の方や、港区に転居して住まわれている方も多いため、長年、地元新橋を盛り立てている地域の方と接点は決して多くありません。 そこで、午前の部では長くこの地域に住まう方が、変わり行く港区芝地区にどのような課題感や思いをお持ちか実際にお会いして伺いました。

芝のニューウェーブからみた地元の課題と可能性

一人目は、港区新橋にある明治初期創業の酒屋「村松酒類」を継ぎ、地元を大いに盛り上げている「のりーさん」こと村松旺宜(のりやす)さん。村松さんは本講座事務局の大黒柱スタッフでもあります。

村松さんは7代目当主。地域とのつながりも強く、地元青年会や芝地区のまちづくり、そして講座事務局スタッフなど当代随一の顔出し力で、地域活動を行われています。そのバイタリティーの根にあるのは、「地元を愛する気持ち」。そんな村松さんも、地域で長年住まう方とともに、新しい試みを行うのは一筋縄ではいかないそう。

村松酒類は、毎月第三金曜日に気軽に日本酒が楽しめる有料試飲会を行っています。その開かれた場では、地元の方をはじめ近隣で働く方や女性も多いそう。講座受講生に期待することとして「地域にぜひ積極的に入ってみてほしい」とメッセージをいただきました。地域に開かれたお店や、村松さんご本人が、新旧のネットワークをつなぐハブなのですね。

もうおひとかたは、新橋で老舗和菓子屋「新正堂」を営み、港区観光協会会長もつとめる渡辺仁久(よしひさ)さんです。渡辺さんは、ご結婚を機に奥さまの新正堂を継がれ、この地域とのご縁が深くなりました。そして、和菓子作りを学ぶうちに「当たり前や常識は、容易に変わりうるもの」、そして「伝統は変わらないと、つながらない」という考えを持つようになられたそうです。

そんな渡辺さんが生み出した新正堂の人気商品が「切腹最中」です。

この物議をかもすキャッチーなネーミングも、商品開発前の119人に聞いたアンケートで、好評意見は1人しかいなかったそう。多数派に動じず、n=1の支持を信じて発売するイノベータ気質がなければ、このヒット商品は生まれませんでした。

今や切腹最中は、お詫びの手土産として、抜群の知名度を誇る商品となっています。

バイタリティーにあふれ、トーク上手な渡辺さん。渡辺さんを突き動かしている思いを伺うと「動機は和菓子屋を自分が継ぐと伝えた時の、女房の笑顔」なのだそう。

切腹最中も、みなさんにふるまっていただきました!ありがとうございます。

生成されつつある未来に導かれて

その後は、グループワーク。先日の課題図書「マンガでやさしくわかるU理論」レポートをそれぞれ読みあい、先ほどのお二人の話もまじえながらシェアしました。

自分のなかにある根っこの思いと未来の予兆をつかまえる

午後の部は、2本のロープを使ったワーク。

2つのロープで「手放したい旧パラダイム」、「予兆的に起きていること」、「つながり始めていること」、「生まれつつある新しいパラダイム」(Two roops model)を床に描いて、自分はどの場所にいると思うかの位置に立ってもらいました。そしてその後もう一度、自分の場所を定めてもらい、そこから見た景色や感想をシェアしてもらいます。

ワークの後はパワフルなこの講師が登場!

先日「日本一おかしな公務員」を出版された、山田崇さんです。山田さんは「塩尻市市役所企画制作部 地方創生推進課 地方創生推進係長」の肩書を持つ公務員。

商店街に空き家を1軒借りて何が起きるかを実際にやってみるプロジェクト「nanoda」や、官民共働で地方創生を目指す「MICHIKARA」などなど、公私でさまざまなプロジェクトを実現しています。

そんな山田さんも「35歳までは普通の公務員だった」そう。けれども仕事をする週40時間をのぞく、週128時間と自腹を使っていろんなことをやっていくうちに、それが40時間の仕事のほうにも還元されていき、今では仕事でやりたいことができているとのこと。

山田さんのお話は、これから「何かを始めたい」という思いでいる受講生が大事にしていきたいポイントがふんだんに盛り込まれていました。

例えば山田さんが行っている「会場が汐溜だけ決まっているイベント」は、文字通り汐留という場所と、日付だけが決まっているイベント。山田さんいわく「日付と場所だけ決めて、企画は後からすればいい。『何か企画していないと怒られるかも』というのは、やらない人の不安」とのこと。「誰かに誘われたら、縁があったんだと思って『はい or YES』で答えるようにしている」。などなど。

何より年間200講演以上を行う多忙な中でも、目の前の受講生一人一人と真剣に向き合う山田さんの姿に、心を動かされた受講生も多かったのではないでしょうか。

講座3日目は、村松さん、渡部さん、山田さんと、それぞれの地域を盛り上げる方々から貴重なお話が伺えた濃い1日でした。

さて、次の講座は2019年8月24日(土)。受講生それぞれが、「世の中の気になることや、自分もやりたい。もうお客さんではいられない!」と感じる「ざわざわ事例」を持ち寄ります。

どんな事例が集まるでしょうか。今から楽しみです!