第8期ご近所イノベータ養成講座の3日目は、「コミュニティの未来形」を構想するという一日になりました。前回の講義から、港区芝地区を中心に実施している活動や取り組みに参加しはじめることによって、一層、地域やそこで触れる人たちに愛着を持ち始めた受講生たち。マスクをしつつも、笑みが溢れているのが伝わってきます。
自分を語るストーリーテリング
午前中はいつも通り、それぞれの気持ちや最近の様子を伝え合うチェックインからスタート。そして、修了生であり事務局スタッフである「ちせ」こと久保井千勢、「アコ」こと廣升敦子より、ご近所イノベータ養成講座を受講して得られた変化や現在の活動などを「ストーリーテリング」としてシェアさせていただきました。
その後、受講生同士も「ストーリーテリング」に取り組んでいきます。グループに分かれ、それぞれが講座を受講しようと思った背景や今の思いなどをじっくりと聞きあいました。
田中元子さんに聞く「コミュニティ」に必要な要素
そして午後からは、「喫茶ランドリー」などを運営するグランドレベルの田中元子さんをお迎えし、講義をいただきました。
田中さんがポートランドを訪れた時に、街の活力はどこからきているのかという問いをたて、その理由の一つに人の目線に入る「1階」を活かすことがあると気づきました。その気づきを起点に、田中さんはコーヒーを振る舞うことから始め、現在は、さまざまな「コミュニティ」を育てています。「育てている」と書くと、田中さんから訂正が入ると思いますので、田中さんのニュアンスで補足すると……「自分は最初の”踊り子”だったけど、どんどん関わる人が自分の好きなことをやり、それぞれのカラーが出てくる」という場になっているそうです。
田中さんからいただいたメッセージを咀嚼して言葉にし直すと、「自分では気づいていないけど、それぞれに『ヘンタイ』と言えることがある。臆せず、好きなことをやっていこう!」と。ともすると、まちづくりというのは、大喜利のような、個が強調されるようなイベントに化してしまうことがありますが、田中さんのおっしゃっていることは、まさにこの講座が大切に考えている「自分を生かしてまちを活かす」に通じる好事例であり、理念なのだと改めて思うのでした。(田中さんの活動などを詳しく知りたい方は、「マイパブリックとグランドレベル」をご覧ください)
課題図書を通じたシェア
余韻冷めやらぬままですが、講座の終盤は、課題図書「マンガでやさしくわかるU理論」をシェア。これから訪れるであろう、自分の価値観を揺さぶる新しい考え方や意見とどう付き合っていくか、新たな問いを共有しました。
まだまだ、「問い」も「答え」もその輪郭ははっきりしていませんが、なんとなく「これかも」という引っかかりが見つかりはじめてきました。さて、次回は、オンラインでの講義です。お楽しみに!